5.6mm芯ホルダー:芯について

環境保護の観点から割り箸の使用をやめよう、という運動がありますが、森林を守るという観点から鉛筆よりも芯ホルダーの方が環境にやさしく、時代にマッチした筆記具ではないでしょうか。そもそも芯ホルダーは鉛筆で使う杉の木が不足したことから開発された歴史がありますので、この21世紀で見直されるべきでしょう。
芯ホルダーがあれば、消耗品の芯だけを入れ替えれば一生使えます。これからは教育機関などでも芯ホルダーの使用を推奨します。

建築関係者や美術関係者は古くから芯ホルダーを使っていましたが、みなさん芯には特別の思い入れがあるようです。メーカーや濃さへのこだわりのほか、先端の角度などの加工、およびその加工方法や道具にいたるまで独自のスタイルを持っておられるようです。

芯の種類

5.6mmは統一された規格なので、同じ5.6mm規格の芯と芯ホルダーは製造国、メーカー問わず互換性があります。A社の5.6mmホルダーにB社の芯を使っても長さ以外は問題ありません。

直径

芯は直径5.6mmの円柱形です。ほとんどのメーカーは5.6mmの表記ですが、モンブランやe+mなどは5.5mmと表記しています。しかし、0.1mmの差なので誤差の範囲です。下のドロップ式のメリットにも書きましたが、互換性がありますので、どちらでも使えるようです。

長さ

長さはメーカーによってまちまちです。芯ホルダーの長さに合わせて長いものと短いものが販売されています。長い芯ホルダー用として12㎝前後の長さの芯、短い芯ホルダーには8㎝前後の芯が販売されています。しかし、芯は手で簡単に折れるので、気に入った芯が長いものしかない場合は半分位に折って使うことができます。

濃さ

濃さも様々なものが用意されていますが、目的がスケッチやデッサンなのでHBから6Bくらいの濃い目の芯が売られています。自分は6Bを愛用しています。

ドロップ式のメリット

多くの5.6mmの芯ホルダーは、ドロップ式といって、リアのノック部を押すとチャック機構が開放され、重力によって芯がスコンと全部出てきます。ストッパーは付いていません。普段使っている0.5mmのシャープペンシルのように、押すたびにちょこちょこ出るのではなく、完全開放です。したがって、下に向けて不用意にノック部を押すと芯を床に落下させることになります。通常は机の上や指で受けとめて出具合を調整して使います。
デッサンなどで使う場合は、寝かせて使う場合にホルダーとの干渉を防ぐために芯を長めに出して使うことが多いと思います。ストッパーがないので、収納状態から瞬時に好みの長さを出すことができます。

ドロップ式のメリットは、出す量の調整自由度が高いことと、秒速で芯を抜けることです。削るときなどは多めに出しますが、収納された状態から瞬時に必要量を出すことができます。
また、瞬時に芯全体を取り出せるため、簡単に交換ができます。もちろん、入れるときも芯の後ろをチャックに咬ませ、逆さにしてノック部を押せば瞬間的に格納されます。尾部のキャップを取ったりはめたりする必要はありません。
もう一つドロップ式が有利な点は、太さの融通が利くことです。対するノック式のものは繰り出した芯を止める機構などがあり、0.1mm異なっても支障が出る場合がありますが、ドロップ式はチャックが芯を挟むだけなので、多少芯が太くても細くてもあまり問題にはなりません。もちろん限界はありますが、5.6mmの芯ホルダーでドロップ式であれば5.5mmの芯も問題なく使えます。

カラー芯

交換が簡単にできるので、様々な濃さの芯に変えることも簡単にできますし、別の色の芯に変更することもできます。赤色の芯に入れ替えて校正用のペンとして使ったりすることも可能です。



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Kaweco

Kaweco カヴェコ クラッチペンシル スケッチアップ ブラスRAW こんなに重くて丈夫な芯ホルダーを作る必要があるのかと思うほどしっかりした作りの5.6mm芯ホルダーです。姉妹品として銀色のブラススティンクローム、黒のマットブラックがありますが、軸の材質はすべて真鍮の削り出しで、表面にメッキや塗装が施されているものと思われます。自分は剥げると嫌なので、ブラスRAWにしました。
ブラスRAWという名称からも、真鍮素材そのままむき出しを主張したこだわりを感じます。
軸の太さは1㎝ですが、長さは短く、10.2cmしかありません。ゴロンとした形状です。そのため、長い芯は折らないと入りません。重さは45gあります。重い方が描きやすいという人にはきっとはまります。

Kaweco カヴェコ クラッチペンシル スケッチアップ ブラススティンクローム

Kaweco カヴェコ クラッチペンシル スケッチアップ マットブラック
別売りクリップ

Kaweco カヴェコ クリップ N ゴールド

Kaweco カヴェコ クリップ N シルバー

Kaweco カヴェコ クリップ N ブロンズ

KOH-I-NOOR HARDTMUTH

コヒノール 芯ホルダー 5.6mm KH5348 ブラック チェコの老舗文具メーカー、コヒノール(KOH-I-NOOR)社の5.6mm芯ホルダーです。
全長が14.2㎝あり、コヒノールのオリジナル替え芯がそのまま使えます。
軸は樹脂製ですがバランスが良く、クリップなどの余計な突起物もないので、スケッチやデッサンに特化した設計になっています。
重さ36g。

KOH-I-NOOR(コヒノール) メカニカル クラッチ リードホルダー 56 5340 シルバー
重さ50gの重量級。

コヒノール 芯ホルダー 5.6mm KH5344
全長10㎝、18.14 g。

KOH-I-NOOR コヒノール 5353 Versatil 5.6mm 芯ホルダー(ブラック)
全長11㎝、重さ20g。

コヒノール 芯ホルダー 5311CN1005 5311 ブラック 5.6mm 4B
121.5mm、42g。

替え芯


カヴェコ 替芯 5B 5.6mm (3本)

コヒノール 芯ホルダー 5.6mm 替芯 4865/6B

コヒノール 替芯 5.6mm 4B
カラーの芯もあります。
カヴェコ 替芯 カラー 5.6mm (3本) この製品は長さ8㎝なので、短い軸でもそのまま使えます。
この手の色物は固い芯が多いのですが、この芯は何と言うか、パステルのような感触です。
透明なプラスチックケースに入っているので、筆箱の中に忍ばせておくことができます。
意外と脆いので、使っていると細かいくずが出ます。あまり筆圧をかけると折れそうです。あまり鋭角に研磨しないことをおすすめします。

e+m クラッチペンシル替芯 5.5mm (蛍光3色)

レインボーペンシル芯 5.6mm x 90mm 色付き替芯

コヒノール メタリック芯 5.6mm
著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

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