ヒーターベスト:モバイルバッテリーを使った電熱ウェア

若いころはへっちゃらでしたが、歳とともに寒さに弱くなってきました。野鳥撮影は冬が本番で、寒さとの闘いです。

家内は元々寒がりなので、冬になると貼るカイロを10枚くらい体に貼り、その上にロングのダウンコートを着ても寒いと言っていました。自分も今までカイロは使わなかったのですが、最近は寒さにくじけて使うようになってしまいました。そのため、30枚入りの箱で買ってもすぐになくなってしまい、コストパフォーマンスは良くありません。

スポンサーリンク

ヒーターベスト

便利な世の中になりました。近ごろは電池性能が向上して、モバイルバッテリーを使ったヒーター内蔵のウェアがたくさん販売されています。これはカイロの代わりになるのではないかと購入してみました。

選択ポイント

調べると、これまた様々なタイプの電熱ウェアが売られています。モノにはとことんこだわるので、自分の使用目的に合致するものをかなりの時間をかけて吟味しました。

基本的に冬季の間、フィールドで野鳥撮影をする際の防寒が目的です。そのため、以下の点を主な条件として選択しました。

  • モバイルバッテリー駆動
  • 連続使用5時間以上
  • 首の保温が効果的なので、襟にヒーターが入っている
  • 重いリュックを背負うので、肩にはヒーターがないこと
  • 温度調整が可能

LABEWVI

何と読むのでしょう。良く分かりませんが、上記条件にぴったり一致するヒーターベストが見つかりました。サイズも豊富にそろっています。

早速自分と家内用に購入してみました。自分はネイビーの2XL、家内はオフホワイトのS。ここでも最大サイズと最小サイズの両極端です。

これはいい

ファッション用語は良く分かりませんが、「ボアフリース」と言うのでしょうか。表は羊のようなモコモコ、裏は毛足の長い起毛素材で、電源を入れなくてもそれだけでかなりの防寒になります。
自分は可愛さは求めていませんが、家内はモコモコの外観をみてカワイーを連発していました。まあ、パラシュートクロスのようなツルツルの素材よりも、家内のオフホワイトのモコモコは見た目にも暖かそうに見えはします。

秋口から使っていますが、日中は比較的に暖かくても日没後に急に気温が下がる日が結構ありました。そんな日は、日中は羽織るだけで暖かく、夕方帰る時は寒くなるので電源を入れるという使い方ができました。電源を入れるとかなり暖かくなり、それほど気温が低くない時はその上にウインドブレーカーのようなものを羽織るだけで防寒になります。

購入した商品は腹部2ヵ所と背中下部2ヵ所、背中の中央肩甲骨の間位の位置に1ヵ所と首1ヵ所にしかヒーターが入っていない製品ですが、それで十分であり、防寒上最も効果的な配置だと思います。

怪しい商品も多いようなのでご注意ください。多くはあたかもヒーターが多ければ多いほど効果的であると言わんばかりに、多数のヒーターがウェア全体にちりばめられていて、いかにも暖かそうな絵が描かれています。ヒーターの個数合戦が展開されている様相です。
もちろん、発熱量が多いので暖かいのでしょうが、消費電力が多い分駆動時間は短くなります。駆動時間を長くするためにはより大容量のバッテリーが必要となり、重量も重くなります。現在の30000mAhや40000mAhの安価なバッテリーは粗悪な物も多く、賭けです。そのあたりも考慮して選択されることをおすすめします。

襟が邪魔と言う人もいるかもしれませんが、やはり首を温めるのは大変効果的です。チャックを上まで閉めるとヒーター入りの襟が首の周りに立つような形になります。

肩にヒーターが入っている製品が多いのですが、私たちは重い撮影セットをリュックで担いでいるので、肩にヒーターがないものを選びました。重いものを担がない人は肩を温めるのは効果的かもしれませんが、自分の用途では肩にヒーターが無くて正解でした。

本格的な冬の間はヒーターベストの上にダウンコートを着ると相当温まります。部屋の中で試すと暑すぎるくらいです。これから冬本番ですが、カイロを使わずに一冬過ごせるのかどうか実験してみます。

ヒーターベスト(ネイビー)
Amazon
ヒーターベスト(オフホワイト)
Amazon

電源と調整

モバイルバッテリーは左みごろの下部にあるコネクターに接続して専用のポケットに収納できるようになっています。USBコネクタは標準的なUSB-Aタイプです。

左胸表側に電源ボタンが2つあり、腹部、背面+首を別にコントロールできるようになっています。長押しでオンオフができ、普通に押すと強、中、弱の切り替えになります。強は赤、中は青、弱は緑に発光します。上になにか羽織らないとこの電源のライトが目立ちすぎるのでちょっと恥ずかしい気がします。

バッテリーと使用時間

本品には12000mAhのモバイルバッテリーが付属しています。仕様書には、3段階の最強で3時間と書かれています。実際に実験してみたところ、新品の状態で確かに3時間ほとの連続使用で切れました。仕様に偽りはないようです。別のモバイルバッテリーにつなぎ変えるだけで引き続き連続使用できました。

付属のバッテリーは薄型で軽いところは良いのですが、野鳥撮影は家を出てから帰るまで5-6時間出ていることが多く、12000mAhのバッテリーでは足りないことになります。
モバイルバッテリー駆動の良いところは、大容量のバッテリーを使えばその分使用時間が伸びるところです。

幸い、わが家には夏場のネッククーラー用に購入した20000mAhのモバイルバッテリーがありますので、それがそのまま使えます。付属のバッテリーよりも重くなりますが、駆動時間には代えられません。冬本番になったら大容量バッテリーで運用し、付属のバッテリーは予備として持っていると安心です。これで真冬の撮影は乗り切れそうな気がします。

おすすめバッテリー

今までずいぶん騙されました。あえて公表はしませんが、某国の無名の安価なバッテリーは避けた方が無難です。あたりはずれもあると思いますが、今までの経験では、同じ容量で安いバッテリーほどダメです。30000mAh以上の大容量バッテリーもずいぶん買いましたが、ほぼ全滅です。きちんとしたメーカーの20000mAhの方が遥かに大容量で耐久性があります。安物買いの銭失いにならないようにご注意ください。私はずいぶん無駄な出費をしてしまいました。勉強代ですね。

最終的に落ち着いたのは、Anker製の20000mAhの製品です。最初からこれを買えばよかったと後悔しています。他社の怪しい20000mAhのバッテリーや30000mAhオーバーのバッテリーよりも遥かに大容量です。書かれているスペック以上の容量ではないかと思うほどです。

343gあるので、単体で持つとずっしりと重いイメージですが、仕方ありません。それでも騙された他社の大容量バッテリーモドキよりは軽く作られています。もちろん、このページで紹介しているベストのバッテリーポケットにピッタリ収まります。ベストに装着してしまえば重さはさほど気にならなくなります。

耐久性もあるようで、家内用と2つ購入して半年以上使用していますが、今のところ衰えたり壊れたりしていません。

Anker PowerCore Essential 20000 (モバイルバッテリー 20000mAh)
Amazon
信頼性が高いAnker社製のモバイルバッテリーです。
この製品にたどり着くまでにずいぶんと無駄な投資をしてしまいました。安価で大容量をうたっている製品はよく吟味してください。
343gあり、結構ずっしりと重いのですが、ベストを着て収納ポケットに収めると重さはあまり感じなくなります。それよりも20000mAhの大容量で、長時間使えることの恩恵の方が大きいと思います。
夏はネッククーラー、冬はヒーターベストの電源として大活躍です。

30000mAh、40000mAhといった大容量のモバイルバッテリーも存在していますが、比例して重量が増加します。衣服に装着して使うとすると、20000mAhクラスのバッテリーが程よいかな、と思います。

総評

まだ数ヵ月の使用なので正確な評価はできませんが、今のところ良好です。野鳥撮影だけではなく、普段から頻繁に使うようになりました。寒い夜中にちょっとコンビニに買い物に行く、などというシチュエーションでも羽織ってすぐに暖かくなるので重宝します。
寒い日にちょっとベランダで作業する、などというときも気軽にひっかけるだけで暖かくなり、冬の間はもう手放せなくなりました。

単純な構造なので、電源を入れればすぐに暖かくなります。様々な会社から様々な製品が出ていますが、試したわけではないので、正直どれが良いかは分かりません。もちろん、皆さまにとって本記事で照会したものがベストとは限りません。
防寒着ですから、生地の材質、ヒーターの数と消費電力、使用可能時間が重要です。特に消費電力とバッテリー容量、それによって変わる使用可能時間が重要なポイントとなるでしょう。製品群の中からご自身の目的に合う仕様のものがあると思います。

体はどんどん衰えるので、夏のネッククーラーと同様、冬のヒーターベストも必需品になってしまいました。どちらもモバイルバッテリーで駆動できるので、同じ大容量バッテリーを夏冬で共有できるところがグッドです。そのためにも良い大容量バッテリーを買っておくことが重要であると改めて感じました。

何だか自分がモバイルバッテリーで動くサイボーグ化している気分になってきました。これは進化なのか退化なのかわかりませんが、少なくとも真夏の炎天下も真冬の凍てついた日でも、こういった装置によってフィールドで活動できるようになったのは事実です。

後の懸念材料は耐久性です。すぐに壊れたというレビューがある製品も散見されるので、実際に長期間使用してみる必要があります。不具合が起きるとすると、スイッチ周りの接触不良や断線でしょうか。
長期使用後改めてレポートします。

使用中に電池が切れたり、断線したりすると悲しいので、安全対策として使い捨てカイロを数枚持ち歩くようにしています。これで今年の冬は乗り切れるでしょう。

ヒーターベスト+モバイルバッテリー

Amazon Link
ヒーターベスト(ネイビー)
Amazon
ヒーターベスト(オフホワイト)
Amazon
Anker PowerCore Essential 20000 (モバイルバッテリー 20000mAh)
Amazon
著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

Yamaをフォローする
カメラ・写真撮影機材野鳥撮影健康家電
スポンサーリンク
スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました