よく犬は犬好きの人が分かると言われています。犬好きの人には尻尾を思いきり振ってジャレてきます。
猫も猫好きの人にしか甘えて来ないでしょう。
彼らは本能的にジャレて良い相手なのか、甘えて良い相手なのかを見極めているようです。
犬も猫も視力は悪く、人間の1/10程度と言われています。したがって、初対面の人間が犬好き猫好きだと判定する基準は、視覚情報ではなく、別の感覚による可能性が高いと思っています。触覚や味覚は接する前には分からないので、残された聴覚や嗅覚なのでしょうか。
それとも、何か人間が感知できないオーラのような、いわゆる第六感的なセンサーによるものなのでしょうか。
感情覚
第六感とかオーラなどと言うとオカルトになってしまうので、ここでは相手の思いや考えていることがつたわる感覚を便宜的に「感情覚」と呼んでみます。勝手に命名した用語で一般的な呼称ではないのでご注意ください。
これから痛いことをしようと考えている、攻撃しようと思っている、食おうと思ってる、など相手の脳内感情をいち早く察知して回避行動をとらないと自然界では生きて行けません。動物たちは相手が考えていることを感知する能力、すなわちここでいう「感情覚」が優れているように思えます。
自然界は弱肉強食の世界ですから、この感情覚に長けた生物は生き残り、劣っている生物は淘汰されて来たのかもしれません。おそらく現存する生物は優れた感情覚を持ち、淘汰に勝ち残った種なのでしょう。
相手の思考や感情を察知する「感情覚」なるものが本当にあるとしたら、それはプラスマイナスや量的なパラメーターを持つ感覚だと思います。繁殖期のパートナーと巡り合うための情報としてプラスの感情覚は役立っているかもしれません。群れを形成するための融和の情報もあれば、すぐに逃走しないと天敵に食べられてしまうような緊急を要するマイナスの情報もあるでしょう。
かっこよく言うとシンパシーというものに近いのかもしれませんが、シンパシーはプラスの感情に同調するイメージがあります。感情覚は相手の脳内活動の情報が相手に伝わることなので、プラスもマイナスも強弱もあるのではないでしょうか。
むっ、殺気!
白土三平さんのマンガに登場する忍者は見えない敵の殺気を感じて先制攻撃を加えます。それがまさにここで言う「感情覚」だと思います。忍者の方々は厳しい修行を積んで、人間が失いつつある「感情覚」を呼び起こし、鋭いセンサーとして復活させているのかもしれません。
「むっ、殺気」、「人の気配」、「そこだーっ!」と天井に槍を突き刺すアレです。相手が自分の命を狙っている感情をいち早く察知しての回避行動です。
現代社会ではなかなか命を狙われる状況にはならないのでそんな感覚を常に研ぎ澄ませておく必要がありません。しかし、戦国時代の武将や忍者とまではいかないまでも、現代人も「何となく嫌な予感」とか、「この人は苦手」とか、初対面なのに「この人とはウマが合いそう」などという根拠のない感覚は誰しも持っていると思います。そして、その感覚は結構当たります。
今のところ科学で解明されていないだけで、人間では退化してしまったセンサーを動物たちはフル活用していて、私たちの思いや感情を鋭く察知している可能性も否定できないでしょう。
人間も個人差があって、感情覚が優れた人は対人関係が上手で、誰からも好かれ、大成するのかもしれません。周りを見ると、結構勘が当たる人っているじゃないですか。一方で何をやっても裏目に出る人もいます。
人種によっても異なりそうです。日本人はもともと感情覚が優れた民族なのかもしれません。相手の顔色をうかがったり、表現を濁したりします。こういった日本人特有の相手との接し方を見ていると、感情覚が豊な気がします。相手の感情を読み取ろうとしたり、こちらの感情を隠そうとしたりと、昔から感情覚をコントロールしがちな民族なのでしょう。
かわいそうな獣医師
仕事柄、動物病院の診察風景の撮影で様々な動物と接していると、こちらの感情が如実に動物たちに伝わっていると思うことがよくあります。
獣医師が注射とか何か痛みを伴う処置をしようと思っただけで、動物たちの回避行動が始まります。まだ何もしていないのに、個体によってはパニックになることもあります。
特に犬猫よりもエキゾチックアニマルのような野生に近い動物の方が敏感です。
かわいそうに。大抵の獣医師は動物好きであっても動物に嫌われることが多いのです。特にエキゾチック系の獣医師は動物に警戒される傾向があります。
きっと優れた獣医師はこの「殺気」を消すことに長けているのでしょう。上手な獣医師は、感情を殺して動物と目を合わせず、知らん顔で何気なく近づいて、さっと素早く処置ができます。
考えられる可能性
科学的に立証されていないだけで、おそらく有史以来万人が感じている「直感的に嫌い」とか「好きになる予感」などの不思議な感覚には何かあるような気がしてなりません。オカルトではなく、科学的に一つ考えられるのは、電磁波です。
生物の神経活動や脳の内部での処理は突き詰めると微弱電流です。電気が流れれば電磁波も発生しますから、相手の考えを動物たちが遠隔的に感知している可能性は否定できません。微弱であろうと、脳での思考は電気信号ですから、少なからず電磁波を発生しています。脳波計はそれを拾って視覚化しているものです。
電磁波の伝達に媒質は必要ないので、どんな環境でも光速で伝わります。優れたセンサーの持ち主であれば、相手の感情電磁波を瞬時に察知することもできるのではないでしょうか。
また、感情電磁波の波長がどの程度のものなのか分かりませんが、少なくとも可視光よりも長いと思いますので、回折による回り込みも起きます。間に障害物があっても傍受できるので、柱の陰や天井裏など、視覚的に相手が見えなくても相手の脳内の思考活動を察知することができます。
忍者たちが見えない相手の殺気を感じるのはまんざらあり得ないことではないと思っています。
感情覚センサー
では、感情覚センサーはどこにあるのでしょうか。
一番考えられるのは脳全体です。脳は神経細胞が網の目状に複雑に絡んだネットワークを形成しています。それが脳内の信号線になっていると同時に、アンテナにもなっているのではないでしょうか。信号の種類によって受信回路も分かれているかもしれません。他生物からの感情電磁波をキャッチして、共振したり、増幅したりしている可能性もあります。
脳内には様々な方向を向いた、様々な長さの神経があるので、それぞれがあらゆる波長の電磁波のアンテナにもなっているのではないでしょうか。傍受した相手の感情情報を増幅し、友好なのか敵対なのかを判定しているのでしょう。自分の脳波と重ねて、共振して和音を作り出すのか、不協和音を作り出すのかで敵味方を判断できそうです。その信号の強弱も緊急度や判断の大きな基準になっていると思います。
スポーツ選手
格闘技などのスポーツに長けている人は、優れた感情覚の持ち主であり、かつ自分の感情をコントロールできる才能がある人なのではないでしょうか。ボクシングの試合などを見ていても、感情覚が研ぎ澄まされた選手は相手のパンチを見事にかわします。相手が右フックを打とうと思うと、それは光速で相手に伝わります。実際にパンチを繰り出すまでにコンマ何秒かかかりますから、その間に優れた選手は避けたり、カウンターを狙ったりできるのでしょう。
また、優れた選手は相手の感情覚で察知されないよう、感情を出さずに攻撃を仕掛けることができるのだと思います。そうすれば相手にディフェンスの時間を与えずにパンチを繰り出すことができるのでしょう。
世界レベルのスポーツ選手の練習は忍者と同様、過酷なものと思われます。おそらく、肉体と精神を極限まで追い込み、感情覚を研ぎ澄ませて試合に臨むのでしょう。
共通言語
感情覚の情報は、生物共通の信号なのではないでしょうか。被捕食動物が察知する捕食動物の神経活動の情報は命を守るための最優先事項で、最上級の警戒アラートでしょうし、仲間同士の意思疎通であったり、繁殖期に出会うためのシグナルであったり、感情の伝達にもなることでしょう。
捕食動物との関係も「食われる」という最大の危険シグナルは捕食者側が「食ってやろう」と思うときだけで、満腹の時や幼い頃から一緒に育てられたりして襲う感情がなければ危険を察知する感情覚情報も発せられず、捕食者と被捕食者の関係はなくなるのだと思います。
犬猫が仲良く暮らしたり、鳥と猫が一緒に暮らすような事例は捕食者側がそういうシグナルを出していないからなのでしょう。
今まで一緒に暮らした動物は、イヌ、ネコ、ブンチョウ、セキセイインコ、熱帯魚、カメ、カエル、イグアナ、ハムスターからナマズまで多岐にわたりますが、いずれもコンパニオンアニマルとして信頼関係を築き上げ、共に生活をしてきました。遺伝子的にはかなり遠い生物たちですが、信頼し合える関係ができていたと思っています。言葉は通じませんが、おそらくそれ以上の何かが異種動物でも通じ合えるものを感じていました。それが脳内の思考による電磁波のやり取りであったり、共振現象なのではないかと思っています。
好き嫌い
好きという感情と、嫌いという感情は最も基本的な脳内活動の一つだと思いますが、それも生物共通の感情覚として相手に伝わるのだと思います。
例えば、愛らしい子犬や子猫を見た時、大多数の人間は「大好き」という感情を持つと思います。脳内で感情としてそう思うわけですから、そういった神経回路に電気が流れ、電磁波を発生します。それが相手の脳に伝わり、アンテナと化した同様な神経回路を共振させ、電流を発生させるといったシナリオは十分に考えられるでしょう。スマホの電波と同じです。チューニングさえ合えば、電波は電流に変換できるはずです。
子犬や子猫もそれを察知し、「この人は私を好いてくれている」ということが伝わります。それで安心して甘えてくるのでしょう。親イヌや親ネコだけではなく、異種生物である人間でも共通言語として情報の伝達ができると信じています。
一方で世の中の大多数の人々に嫌われている例のGなどは、人と遭遇した瞬間に逃走しようと試みます。とにかくパニック状態で逃げ惑うので、その動きでますます嫌われ、人間からの嫌悪の電磁波情報がGに伝わりさらにパニックになるという悪循環に陥ります。おそらく最初の遭遇から人の脳で起こる嫌悪シグナルが電磁波となって光速でGに伝達され、最上級の警戒アラートが発せられるのでしょう。昆虫類にも脳はありますので。
好きオーラ
大学のボスである某K博士からは「野鳥は無駄なことはしない」と教えられて来ました。食欲を満たすこと、繁殖すること、危険回避など、生存本能を満たす行動しかしないと言うのです。しかし、長年野鳥撮影をしていると、野鳥たちは生存のための本能以外の行動もずいぶんしているように思います。
カラスなんかは遊びのような行動が観察されたり、好奇心を持っているような行動をすることがあります。それらすべて生存のための本能だと結論付けることもできるのでしょうが、いささか不自然さが残ります。
個人的には野鳥の中でダントツに好きなのはジョビコこと、ジョウビタキのメスです。秋になって渡ってきたころはよそよそしいのですが、何度も顔を合わせ、こちらが大好きだと思いを込めて接していると徐々に馴れてきてくれます。
週に数日、半年近く対峙していると、距離がどんどん近くなってきます。3月頃になると向こうから近づいてきてくれるようになります。餌付けなどは一切していないので、彼女にとっては何もメリットはないはずなのですが、こちらの様子をうかがいながら近寄ってきます。
もしかすると、危害を加えないことが分かった人間のそばにいることによって天敵が来ない、などといったメリットがあるのかもしれませんが、好きな鳥が近づいてきてくれるだけで、こちらは狂喜乱舞してしまいます。望遠レンズの最短撮影距離よりも近づいて来てしまうので、ピントが合わずに写真が撮れなくなります。仕方なくこちらがあとずさりする必要がありますが、せっかく近寄ってきてくれているのに離れては気を悪くするかもしれないので、最近は撮影は諦めて、目を合わせながら声をかけることにしています。彼女の感情覚に拾ってもらえるよう、いつもこちらの感情電磁波をバリバリ発信しながら向き合っています。
すべてこちらの思い込みの可能性もありますが(かなりの高確率で思い込みでしょう)、ジョビコは自分がカワイイことを知っているし、好き好きオーラをいつも出しているので、「このおじさん私に気があるのね」くらいは感じてくれていると思っています。
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