マルチペン

ラミー 4pen L497 ブラックを長年愛用しています。黒、赤、青のボールペンに0.7mmのシャープペンも入っているところがポイントです。

ラミー 4pen L497 ブラック 
以前はロットリングの真鍮削り出しのNewton600を使っていたのですが、ノック部分が折れてしまいました。気に入っていたのですが、もう製造していなかったので、色々と探して代替品としてこのペンに落ち着きました。個人的には筆記具はある程度重さがないと使いにくいと感じます。
このペンもロットリングほどではありませんが、適度なずっしり感があり、書きやすいペンです。中央のシルバーの部分は着せ替えパーツが販売されていて、様々なのもに交換できます。

ラミーもドイツのデザインらしく、無駄な装飾はなく、機能美を追求した形状で、ふくらみがある美しい曲線で構成されています。写真のリフィルはオリジナルではありません。

リフィル

独自の規格を採用しているマルチペンもありますが、ラミーはオーソドックスな4Cと呼ばれる規格を採用しています。4C規格のリフィルは様々なメーカーが作っているので、選択肢が増えます。

ラミーのオリジナルリフィルは太く、画数が多い日本語には少々厳しいのと、書きごごちがあまり好みではなかったため、様々なリフィルを試しました。4C規格のリフィルならほぼ全てが使えます。

上から3本(黒赤青)はラミーオリジナルのリフィル。ボール径1mm。欧文を筆記する場合はちょうどよい太さなのでしょうが、これで「襲」なんて字を書いたら■になってしまいます。
次の3本(黒赤青)はゼブラ社のリフィル0.4mm。
次の3本(黒赤青)はオート社のリフィル0.7mm。こちらはニードルポイントです。
最後の1本(黒)はようやく発売になった4C規格の三菱ジェットストリームのリフィル0.5mmです。

以下、ペン先の強拡大写真です。同一拡大率なのでボールのサイズの違いがよく分かると思います。

ボールの直径は1㎜。画数が多い漢字を書くのはつらい。

ボール径0.4㎜。比較的滑らかですが、少々ボテります。

ボール径0.7㎜。針が突出しているような形になるので、好みが分かれるところだと思いますが、書き味滑らかです。
ニードルポイントはペン先によって隠される紙面が少なく、書いている字が見やすいので、一度使うと従来の砲弾型が使いにくく感じます。ボテりも一番少ない印象です。

オート社のニードルポイントはニードル部を台座に取り付けているのではなく、全体を削り出して作っているそうです。またここでもヲタクたちがやられてしまう「削り出し」という魔法のフレーズが出てきてしまった。

衝撃的な滑らかさですが、同一方向に多数の線を描いた後、別方向の線を描くと結構ボテりが出ました。個体差かもしれませんが、今回はパスです。ジェットストリームフリークにはおすすめです。

書きやすく、インクが濃く、ボテらないなどの条件をクリアした個人的好みのペン先は、オートのニードルポイントでした。

グリップをブライヤーウッドに交換してみました。ブライヤーはエイジュの根を使った、耐火性がある硬い木材で、高級パイプの材料として使われています。独特の風合いが特徴です。

ニードルポイントはペン先から針が飛び出したようになるので、見た目はあまりよろしくありません。砲弾形の方が軸との一体感があり、美しくみえます。人によって、デザインを採るか、機能を採るか、の分岐点になると思います。

日本人の、日本人による、日本人のためのリフィル

個人的には、軸はデザイン、リフィルは機能で選びます。色々と試した結果、オートのニードルポイントの出来が素晴らしく、すべてオートのニードルポイントに交換しました。
オート社のニードルポイントは、4C規格以外にもパーカータイプもあるため、所有するボールペンはすべてオート社のニードルポイントに交換してしまいました。
適度に細く、紙面も見やすいため、日本語を書く日本人には特におすすめの日本製リフィルです。

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著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

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