バイク用ドライブレコーダー:id-C5Pro用マウントのアルカスイス互換化

本体付属のマウントは本体側とマウント部を篏合させ、90度回転させるとカチッとはまるマウントです。着脱は簡単で良くできていると思いますが、装着するときも取り外すときも結構な力が必要で、バーに取り付けている付属のパイプ用マウントが比較的ヤワなので、90度回すときにぐにゃっと動いてしまいます。せっかく厳密に位置決めしても着脱の度にずれてしまいます。

また、バーに取り付けるクランプ側は全て樹脂でできていて、耐候性が心配です。ずっと日が当たる場所に駐車しているので、紫外線によって樹脂が劣化しそうです。特に丸パイプに取り付ける器具は軟質のベルト状の部材です。劣化して切れたらカメラと共に落下してしまうので、ちょっと心配です。

そんな思いもあって、1/4インチネジ穴があればアルカスイス互換化できるのになー、とずっと思っていました。

id-C5Pro本体側の取付プレートをよく見ると中央に直径3mmほどの穴が開いています。この穴が利用できそうです。

製品を加工する場合は自己責任でお願いします。この加工を万人におすすめしているわけではございません。

id-C5Proのアルカスイス互換化

こんな大げさなタイトルを付けるほどのことではありませんが、マウントのプレート側(カメラ側)の中央に空いた穴をボール盤で広げました。1/4インチネジの下穴は5.1mmです。素材はエンジニアリングプラスチックのようなので、簡単に穴を広げられます。
後は1/4インチネジのタップでネジ切りをするだけです。

アルカスイス互換の小型プレートを取り付けて、カメラ側は完成です。

キャノピに取り付けたバー側にはカニクランプとアルカスイス互換のクランプをセットするだけです。

すべて金属部品なので、耐候性の心配はなくなりました。クランプのネジやスプリングなどは鉄製のようなので、経年変化で錆びる可能性はありますが、主要な部品はアルミ製なので大丈夫でしょう。

これでマウントに変な力をかけることなく、かつ簡単にカメラの着脱ができるようになりました。

作業画像

付属のカメラ側マウントプレートの中央の穴を5.1mmのドリルで広げます。
上2つは長年愛用している1/4インチのタップとタップハンドルです。撮影用の部品を自作する人には必需品です。下は中央の穴を5.1mmに広げられた付属品のマウントプレートです。
タップは最初が重要です。垂直に入っていくように慎重にねじ込んでいきます。
切りはじめたら後は簡単です。エンプラなのですぐに加工できます。
途中経過。
軽くバリ取りをして完成です。
カメラに付属のネジで取り付けます。付属のストラップをつけ忘れないようにご注意ください。
そこにアルカスイス互換プレートを取り付けます。今回はアルカスイス互換クランプとセットのものを購入しました。脱落防止ネジも付いているので安心です。
アルカスイス互換クランプにカニクランプを取りつけたセットを、キャノピーに取り付けた直径22mmのバーに取り付けます。すべて金属なのでガッチリ固定できます。
完成です。変な力をかけずに簡単に着脱ができるようになりました。剛性感も一段とアップし、振動も少なくなりました。アルカスイス互換マウント以下はすべて金属部品なので紫外線に対する耐候性は向上したと思いますが、ネジ部など、鉄を使っている部品は錆びるかもしれません。しばらく様子をみます。

持ち歩き

バイク用ですから、乗っている時以外は外して持ち歩くことになります。アルカスイス互換プレート分、ちょっと重くなりますが特に問題はありません。

総評

製品付属のパイプ用マウントはあまり堅固に固定することができないため、着脱の度に向きが微妙に変わっていました。大勢に影響ないと思いますが、剛性感がなく、いささか不安になります。

アルカスイス互換マウントはアリ型アリ溝式なので、寸分たがわず同じ向きに設置できるところがポイントです。よほどの外力を加えない限り、一度向きを合わせたら、毎回正確に同じ向きに取り付けられます。

予想外の効用は、アルカスイス互換規格が前後にスライドできる点です。キャノピーのスクリーンが汚れていたりすると結構ゴミが写り込んでしまいます。カメラの最短撮影距離の記述が見当たらないのですが、おそらく数十センチメートルだと思います。そのため、スクリーンとちょっと距離があるとスクリーンのゴミが写ってしまいます。スクリーンからカメラの距離を、最短撮影距離以下に設置してやるとゴミは写らなくなります。アルカスイス互換マウントは縦方向にスライド可能なので、カメラレンズ面がスクリーンに極めて近い位置になるように設置するとゴミの写り込みが減ります。近すぎると振動で当たってしまうので、数ミリ離して設置すると良いでしょう。

所有している写真機材はすべてアルカスイス互換プレートが付いているので、キャノピーのアルカスイス互換クランプに他のカメラも簡単に装着することができます。大型のカメラは危なそうですが、アクションカメラや360度カメラなどを装着することができます。insta360があるので、それも面白いかもしれません。

なお、加工する場合は自己責任でお願いします。加工による損害などに対しては一切の責任は持ちませんので、あらかじめご了承ください。


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MAXWIN ドライブレコーダー id-C5Pro
ドライブレコーダーに求めるものは人によって異なると思いますが、バイクで気軽に高画質の映像を記録するには優れた機種だと思いました。手振れ補正と言うか、バイクの振動のキャンセラーが秀逸で、得られる動画は信じられないほど滑らかです。露出も問題なく、日中も夜間も問題なく録画されます。LED信号機対策がされているので、消灯のように写ってしまうこともなく、証拠を確実に残すことができます。


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アルカスイスクランプとプレートセット
アルカスイス互換のクランプとプレートは様々なサイズのものが売られていますが、今回使用したのは長さ50mmの小型のタイプです。脱落防止ネジが付いているので、クランプのネジが緩んでも脱落しないようになっています。
取付のための雄ネジが付属しているのがポイントです。カニクランプ側が1/4インチの雌ネジなので、雄ネジで取り付けられます。


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カニクランプ
パイプを挟んで使います。1/4インチ、3/8インチの雌ネジが切ってあるので、カメラ関連部品を取り付けるのに重宝します。かなりしっかりした作りです。がっちり締めるとびくともしません。
リンクの商品ページには2つ入っているかのような写真が掲載されていますが、一つなのでご注意ください。2つ入りのセットもありますが、同じ写真を使っているようです。様々なことに使えるので、2個入りを買っても良いかな。


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1/4インチネジ切り用タップと下穴ドリルセット
1/4インチの雌ネジを切るためのタップと5.1mmの下穴を開けるためのドリルビットセットです。カメラ関連グッズを自作する人には必需品です。


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タップハンドル
これは自分が使っているものとは違いますが、タップハンドルは一つあると重宝します。これがないとネジ切りができません。ネジ切りは結構テクニックが必要です。最初は注意深く垂直に入るように調整して、切りはじめたら半回転してちょっと戻す、ということを繰り返してネジ切りします。はまる人ははまります。自分はネジ切り大好きです。
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