アメリカのコイン:ダラー硬貨

アメリカに行ってまず驚いたのは、何でも大きいことです。カボチャ、スイカ、ナスなどの野菜やくだものにもびっくりしましたし、道路も広いし、車もデカい。牛乳やオレンジジュースのパックも持てないほど大きいし、お菓子やケーキまで何でもビッグサイズです。当然人間も小学生には巨人に見えました。

ダラーコイン

ハーフダラーコインにも驚きましたが、ダラーコインにはより衝撃を受けました。「デカすぎるだろ」が第一印象です。
通貨として存在はしていますが、実際のアメリカでの生活ではハーフダラーコインもダラーコインも日常的な買い物で使うことはありません。と言うことは、裏を返せば大変レアな硬貨であり、コインコレクターからするとコレクションの対象となるものです。しかし、現行のコインは一応通貨なので、銀行などで1ドル札と等価交換してくれます。

ダラーコインの歴史は古く、1794年から200年以上作り続けられています。初期の頃は銀貨(シルバーダラー)ですが、現在は銅とニッケルなどの合金で作られています。様々なデザインの変遷があり、収集欲をかき立てます。中でもモルガン・ダラー銀貨やピース・ダラー銀貨は人気が高く、年号やミントマーク(製造所のマーク)によって1枚数十万円で取引されるものもあるようです。

モルガン・ダラー(モーガン・ダラー)

1884年製のモルガン・ダラーです。イギリスの彫刻家ジョージ・モルガン氏がデザインしたのでモルガン・ダラーと呼ばれています。
裏面のONE DOLLARのDOの上にあるミントマークがOなので、ニューオーリンズ造幣局で製造されたものです。

ピース・ダラー

1923年製のピース・ダラーです。1921年に第一次世界大戦終結の調印式を行ったことを記念して「PEACE」の文字が刻印されています。
裏の鷲の尾の先端上のミントマークがSなので、サンフランシスコ造幣局の製造であることが分かります。

アイゼンハワー・ダラー

モルガン・ダラーやピース・ダラーは銀貨ですが、アイゼンハワー・ダラーは銅とニッケルの合金です。やはり銀貨には銀貨特有の渋い金属光沢があり、断然素敵です。
モルガン・ダラーやピース・ダラーは小学生のころに父にせがんで買ってもらったものです。今も大切にしている宝物です。

100年以上前からLIBERTY、E・PLURIBUS・UNUM、IN GOD WE TRUST、UNITED STATES OF AMERICAの定番の文句が入っています。

著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

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