
メインの仕事である医療系は望遠マクロ、野鳥系は超望遠レンズを使うので、広角レンズにはあまり縁がなかったのですが、建築系(元は建築屋です)の写真を撮る必要がでてきたので、Nikonの最広角14mmまで撮れるNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sを入手しました。発売以来大変な評判で、「神レンズ」などと言われていますが、はたしてどうでしょうか。
レンズ構成

https://www.nikon-image.com/products/nikkor/zmount/nikkor_z_14-24mm_f28_s/spec.html
光学の専門家ではありませんが、このレンズ構成を見ただけで「タダモノではない」感があふれています。水色が非球面レンズ、黄色がEDレンズです。特に前玉が両面非球面で、見たこともない奇妙な断面になっています。出目金を避け、ズームレンズなのに開放から使えるよう、各種収差を除去するための現在現実的なコストで実現できる最高の技術を詰め込んだレンズなのでしょう。
この図を見ただけで期待感が高まります。
とにかく、特殊硝材や最新の研磨技術を駆使して、単焦点にも勝るとも劣らない開放F2.8 から使える超広角ズームレンズを作ることが使命だったのでしょう。
実写
写してみないと分からないので、実写してきました。
- カメラ:Nikon Z9:Ver. 4.01:FX:Lサイズ
- レンズ:NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
広角端14mm

Exposure Time : 1/1250
F Number : 5.6
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : -2/3
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小


車のナンバープレートのみぼかしています。

道路標識が読めます。最初の写真の中央右端の標識です。

Exposure Time : 1/500
F Number : 5.6
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : -2/3
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小


周辺までビシッとしています。

F Number : 4.0
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : 0
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小



F Number : 4.0
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : -1
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小



F Number : 5.6
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : -2/3
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小



F Number : 4.0
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : -1/3
Field Of View : 104.3 deg
Focal Length : 14.0 mm (35 mm equivalent: 14.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小



望遠端24mm

F Number : 5.6
Exposure Program : Aperture-priority AE
ISO : 100
Exposure Compensation : +2/3
Field Of View : 73.7 deg
Focal Length : 24.0 mm (35 mm equivalent: 24.0 mm)
FXフォーマットの長辺を1920ピクセルに縮小


総評
びっくりした、というのが正直な感想です。使ってみて、確かに絶賛されている理由が分かりました。
フルサイズのコーナーまで妥協を許さない収差の補正技術には目から鱗です。非球面レンズの設計理論はよく分かりませんが、今までの球面レンズではどうしても除去できない各種収差を極限まで取り除くために現在の最高の技術を駆使して作り上げたのでしょう。そこまでこだわりぬいて設計・製造していることがひしひしと伝わってきます。
特にディストーションがほとんどないことが驚きです。レンズをどの方向に向けても直線はきっちりと直線に写ります。ボディ側での補正もあるとは思いますが、収差がほとんどなく、かっちりした写真が撮れるのはすこぶる気持ちが良いことだということを改めて知らされました。
もちろん、等倍まで拡大しても気になるような色収差はありません。星野写真は撮っていないので分かりませんが、コマ収差や球面収差なども一般撮影では気づかないレベルです。
周辺まで収差がないので、どんどん拡大しても、画素数的に破綻するまで光学的な性能はそれを遥かに上回っています。画面の隅に写っている文字も画素に埋もれるまではきっちりと解像しています。
みごととしか言いようがありません。
超広角の画角が必要な方にはイチオシのレンズです。
Nikon Zマウントの超広角ズームレンズです。FXフォーマットでは画角114度で、最も画角が広いレンズです。 11群16枚(EDレンズ4枚、非球面レンズ3枚、ナノクリスタルコートあり、アルネオコートあり、最前面のレンズ面にフッ素コートあり)のレンズ構成は伊達ではありません。フランジバックが短いZマウントはどのメーカーよりも広角レンズに有利だと言われていますので、Nikonの威信にかけて設計した超広角ズームレンズのようです。 |
カメラ関連
Nikon Z 9 ボディ
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予備バッテリーEN-EL18d |
予備バッテリー室カバー |
L型ブラケット |
液晶保護ガラス |
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大容量 325GB |
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LEXARのCFexpress type B 128GB |
動画メインのプロの方向けNikon純正 660GB |
標準ズーム
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24-50mm f/4-6.3 |
24-70mm F/2.8 S |
Z 24-70mm f/4 S |
28-75mm f/2.8 |
単焦点レンズ
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Zマウント純正テレコンバーター
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