もういつ購入したのか分からない丸善さんの5.6mm芯ホルダーです。20年くらい前でしょうか。現在はカラフルなラインナップがあるようですが、最初は黒しかなかったように思います。店に置いてあるのが黒だけだったのかもしれません。
長年使っているので、今やその黒の塗装も剥げて、地のアルミが見えています。
外観
外観は実にシンプルです。軸は直径14mmの単純な円筒です。角や滑り止めの凹凸なども一切ありません。回しながら描く場合は均質の円形は最適なのかもしれません。
もちろん、クリップなどはありません。
長さは約120mmあります。外装も、内部機構もすべて金属部品で作られているようで、ずっしりと重いのが特徴です。芯を入れた状態で48gあります。重い筆記具の方が安定して描きやすいという人には向いています。
先端はシンプルな円錐形、リア部も実にシンプルな円柱形のノックボタンが付いているだけです。ノックボタンはネジで外せるようになっていて、内部には芯研器が仕込まれています。結構鈍角に削れる芯研器です。
材質
商品の説明にはアルミ、真鍮と書かれているので、円筒形の軸部分はアルミ、おそらく、先端やリアキャップは真鍮のクロームメッキ、内部機構はすべて真鍮でできていると思われます。
樹脂は一切使われていないようです。
磁石はどこにもつかないので、鉄やニッケルは使われていないようです(スプリングや芯削りなどは鉄製だと思いますが)。
芯出し機構
さすが国産なので、シャープペンシルと同様なノック式です。海外製の芯ホルダーはドロップ式と言って、リアキャップを押すと芯がストーンと出てくるタイプが多いのですが、こちらの製品はリアキャップを押すと芯がちょこちょこ出るタイプです。
どちらが良いのかは好みが分かれるところですが、どちらにも一長一短があり、慣れるとどちらでも問題ありません。ただし、ドロップ式の芯ホルダーをノック式だと思って不用意にリアキャップを押すと芯を落下させてしまうことがあります。混在して使う場合は注意が必要です。
良い点
丸善さんのサムホルダーの特徴は、何と言ってもシンプルで完全な円筒軸と、総金属製で重くて丈夫なところでしょうか。カヴェコの真鍮芯ホルダーと同様、壊れる要素が見当たりません。落としても踏んでもきっと大丈夫でしょう(試してはいませんが)。いざというときには武器になります。
デッサンを描く人などは筆記具をペンとは違った特殊な持ち方をする方が多く、シンプルな円形の軸が使いやすいという方も多いようです。重さもずっしりとしたものの方が好まれるようで、この手の芯ホルダーは見た目よりも重く作られています。ロングセラー商品なので、愛用されている方も多いと思います。
悪い点
何も凹凸がないので、とにかくよく転がります。軸は完全な円筒で、かつ重いので、転がりはじめると机の端まで転がって落ちます。机が斜めになっていなくても、例えばノートから机に落ちるわずかな段差でも転がり始めると端まで転がる可能性があります。
そして、机の高さから落ちるとほぼ確実に芯は折れます。
円形軸好きのユーザーのためにわざわざこだわって完全に円形に作っているので、これは使い手が注意するしかありません。何度か経験すると学習します。
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サムホルダー ブラック No.12 |
一切の無駄のない、シンプルな完全円筒軸です。重さも50g近くありますので、見た目よりもずっしりと重いイメージです。円形で重い芯ホルダーが好みの方には向いているでしょう。6Bの芯が1つ入っています。 |
カラーバリエーション |
様々な色の軸が販売されているようです。 |