
一眼レフ時代はグループエリアAFを好んで使っていました。至近が優先されるので、背景がある場合でも手前のターゲットにフォーカスが合いやすいモードでした。Z9のAFエリアモードは種類が増えた上、カスタマイズもできるようになり、被写体によっては重宝します。しかし、至近優先が弱いようで、背景に抜けがちです。背景に抜けるとなかなか被写体に戻ってきてくれません。被写体検出をオンにしていても背景に抜けてしまうとマニュアルで戻さないとダメなことが多いのです。この辺の挙動は一眼レフの方が的確だったと思います。
ミラーレスカメラ、特に世界最多の被写体検出も加わり、一眼レフのAFとは動きがかなり異なります。動く被写体は一眼レフの方に今のところは軍配があがりますが、ファームアップ毎に進化しているようなので、今後に期待しています。
セッティングで改善されるのかもしれませんが、AFロックオンの「横切りへの反応」や「被写体の動き」の設定は何が適切かイマイチよく分かりません。一眼レフ時代からAFエリアの種類、AFロックオンのメニュー項目はありましたが、被写体検出は今までにないものなので、被写体検出をオンにした状態でのAFロックオンの挙動は一眼レフ時代とはかなり異なります。
実験
まずは「横切りへの反応」や「被写体の動き」の設定によって挙動がどのように変化するのか検証してみました。
- AF-C
- 被写体検出:動物
背景がある場合の被写体検出および背景からの復帰のテストをぬいぐるみのカワセミを使って行ってみました。論理的に系統立てたテストではなく、いい加減なテストです。ご参考までに。
実験では「横切りへの反応」の設定で挙動が大きく変わることがわかります。項目としては「横切り」と表現していますが、要するにターゲットがファインダーから見えなくなった時の反応です。瞬時に探し始めるか、少し待つかの設定です。
このあたりも設定は微妙です。背景に抜けた場合のリカバリーとしては敏感の設定が良いようですが、被写体を認識して追い続けている場合は鈍感の方がちょっとファインダーから外れたりした場合の追従性は良いでしょう。鳥の種類によっては、しっかり被写体検出できる種とあやふやな鳥種がいます。あやふやな場合は、ファインダーで追い続けていても、時にスコーンと背景にピントを持って行かれてしまうことがあります。そうなってしまうとなかなか復帰せず、マニュアルでアシストする必要があります。そのような場合は敏感の方が良いのかもしれません。

スムーズとランダムも野鳥撮影で何が良いのかは良く分かりません。被写体検出をしているときは単純に目を追いかけて欲しいだけです。サッカーの試合などで、ターゲットがめまぐるしく変わるような場合はランダムの方が良いのかもしれません。止まっている鳥も、飛んでいる鳥も1匹を追いかけている場合はスムーズで良さそうです。
とりあえずはファインダーから外れてもこの速度で被写体を検出できるのであれば、敏感(1)のランダムで使ってみます。
いずれにしても、被写体検出の精度が上がれば解決される問題だと思います。かなり頑張っているとは思いますが、まだまだ「あれ?」と思うことがしばしばです。今後のバージョンアップに期待しています。
人が撮りたいものが被写体として常に完璧に認識できるようになれば、こんな設定項目はそもそもいらなくなるのかもしれません。


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