Nikon Z5の遊び方その2(Nikon Z5 + Leica ELMARIT-M 1:2.8/24 ASPH.)

次はスナップシューターに人気のエルマリートの24mmです。残念ながら生産中止になってしまいましたが、35mmよりぐっと広角になる24mmはスナップ写真にはちょうど良い焦点距離です。オールドレンズにはまる予定がある人にはおすすめのレンズです。今なら中古市場がねらい目です。

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Nikon Z5との組み合わせ

Nikon Z5 + LEICA SUMMILUX-M 1:1.4/50でも書きましたが、NikonのZマウントはオールドレンズで遊ぶためには最適な仕様です。最も口径が大きく、フランジバックが短いからです。マウントアダプタさえあれば、古いレンジファインダー用のレンズなど、一眼レフでは使えなかったオールドレンズを復活できる可能性を秘めています。マウントアダプターは光学部品も電子部品もない単なる筒なので、比較的価格が安いのも魅力です。眠っている名玉やあきらめていたオールドレンズたちの第二の活躍場所を与えられるかもしれません。

フードを取るとまた雰囲気がかわります。

Nikon Z5はフルサイズフォーマットであり、フルサイズ用に設計されたレンズたちの性能を余すことなく記録することができます。さらに、ボディ内手振れ補正機構があるため、今までレンズたちの本家のボディで撮れなかったものまで撮影できるかもしれません。感度も自由に変えられる上、露出も思い通りに調整できます。まさにオールドレンズフリークのために作られたような仕様です。レンズたちも、最新式のZシステムに出会うと、撮影の幅が大きく広がります。

装着

24mmでF2.8ですから、比較的大口径レンズです。存在感はずいぶんとあるようです。

Leica MマウントレンズをNikon Zマウントに変換するアダプターは人気があるため、さまざまな会社から何種類も作られています。前述のように、レンズも電子部品もない単に素通しの筒なので、名が通ったメーカーであれば特に問題なく変換できると思います。
今回使っているのは、焦点工房さんのL.M-N.Zというアダプターです。これはもう古く、現在はバージョンアップしてⅡが出ているようです。機能は物理的な変換だけなので、古くても問題ありません。

上面図。ボディの軽さに対して、ガラスと金属の塊のレンズはトップヘビーでアンバランスですが、Z5の深いグリップで決して持ちにくくはありません。本家Leica M6に装着したときよりも遥かに持ちやすいと感じます。

なかなか精悍ないでたちです。Nikon Zシリーズのデザインは賛否両論分かれるようですが、個人的には悪くないと思います。

この四角いフードが特徴で、存在感を増すのですが、好みが分かれるところでしょう。

作例

街中のスナップを撮ってみました。すべてレンズ絞り開放、絞り優先露出、ISO感度オート、ハイライト重点測光、簡易露出補正機能使用。

スナップ写真にちょうど良い画角です。

こういう露出が難しいシチュエーションでも、Z5の簡易露出補正機能で直感的に好みの露出に補正できます。

素直できれいな描写です。

24mmの広角なので、ちょっと離れた被写体は無限遠でパンフォーカスになります。こういった街中のスナップは、ファインダーを覗いて構える必要はなく、歩きながら適当にシャッターを押せば撮れてしまいます。

広角レンズ特有の遠近感が強調された絵が撮影できます。非球面の恩恵なのか、直線が極めて正確に直線として描写されているところがさすがです。
開放だと周辺減光が結構目立ちますが、これも味だと思います。絞ると改善されると思いますが、この時はテストできませんでした。

歩きながらの撮影ですが、ボディ内手振れ補正のおかげで、あまりブレずに撮れています。

思い切り太陽を入れた逆光撮影です。さすがに盛大にフレアが出ますが、Leicaだとこれも味になってしまうのでしょう。

何だか実物の風景よりも雰囲気良く撮れてしまいます。Leicaが優秀なのか、Nikonが優秀なのか分かりません。両方かもしれません。

車道を渡りながら、首からぶら下げたカメラのシャッターを押すだけでこんなスナップが撮れます。24mmなら、ピント無限遠、絞り優先露出に設定しておけば、ほぼ何も考えずに感性の赴くままシャッターを押すだけでいけます。

螺旋階段

オブジェ

LEDツリー

どうして直線がこれほどきっちり直線に写るのでしょう。ディストーションがほとんど見られません。ASPH.の表記は伊達ではなく、こういった描写に貢献しているのでしょう。

広角だと開放でもなかなかボケてくれませんが、近景にピントをあわせればようやく遠景がボケてくれます。

こんなに暗くなっても手持ちでLeicaレンズでスナップ写真が撮れます。
まだ限界を試していませんが、SUMMILUX 50mmの方では1/2まで手振れ補正をしてくれていたので、24mmでしたら1秒くらいまでいけるのかもしれません。今度実験してみます。

Nikon Z5 レンズキット

Nikon Z5 レンズキット NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR フルサイズに対応したオールドレンズなどを余すことなく表現したい場合は、フルサイズのNikon Z5はおすすめです。アダプターさえ買えば、名玉と呼ばれているような有名どころのレンズは使えると思います。特にLeicaはオールドレンズフリークには人気が高いので、アダプターはいくつも出ています。マニュアル絞り、マニュアルフォーカスができるレンズであれば概ね使えるでしょう。

Nikon Zシリーズ ボディのみ

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Nikon Z5 Nikon Z6II Nikon Z7II Nikon Z8 Nikon Z9

Leica MマウントレンズをNikon Zマウントカメラで使うためのアダプタ各種

さすがに人気のLeicaレンズなので、各社から発売されています。基本的に光学部材や電子部品もなく、マウント変換のみなので、価格も手ごろです。

TTArtisan M-Z K&F Concept レンズマウントアダプター KF-LMZ SHOTEN マウントアダプター LM-NZ M EX SHOTEN マウントアダプター LM-NZ II TTArtisan マウントアダプター M-Z 6bit
Nikon Z5の遊び方その1(Nikon Z5 + LEICA SUMMILUX-M 1:1.4/50)
ミラーレスの中では最大の口径で最短のフランジバックのニコンZシリーズはオールドレンズファンにとって最強のカメラです。Z5は価格も安く、FXフォーマットでボディ内手振れ補正までついています。今回はLeicaの50mmF1.4との組み合わせをテストしました。
Nikon Z5の遊び方その3(Nikon Z5 + SMC PENTAX 1:1.2/50)
高校入学時に買ってもらったペンタックスの50mmF1.2。もう使う機会はないとあきらめていましたが、ニコンZシリーズはこんなレンズも復活してくれました。Z5は価格も安く、FXフォーマットでボディ内手振れ補正までついています。憧れだった50mmF1.2が現代のテクノロジーで蘇りました。
Nikon Z5 の遊び方その4(CANON LENS 50mm 1:1.4)
私と同い年のCanon P。今回はその標準レンズだった50mmF1.4をNikon Z5で復活してみました。露出補正も簡単、手振れ補正も良く効き、この手のオールドレンズが今まで撮れなかったものまで撮れるようにしてくれます。復活というより、何倍にもバージョンアップしてくれている感じです。
Nikon Z 50の遊び方(その1)
Nikonの新しいZマウントカメラは、オールドレンズ愛好家には最良の選択です。Zマウントは各社ミラーレスの中で、最大径でフランジバックが最も短いため、昔のレンジファインダー用レンズの多くは物理的には装着できます。APS-Cサイズですが、Z50にライカレンズを付けてテストしてみました。
Nikon Z 50の遊び方(その2)
NikonのミラーレスZマウントは、Leicaなどのレンジファインダー用レンズを使うには最適な仕様です。マウントアダプターさえ買えば、今まで本家のライカカメラでも撮れなかったものが撮れるようになります。
Nikon Z 50の遊び方(その3)
フランジバックが最小で、口径が最大のNikon Zマウントはオールドレンズには最適なマウントです。今回は45年ほど前のペンタックスの名玉と言われるSMC-PENTAX 50mm F1.2 をZ50で復活させてみました。

著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

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