Nikon Z9 + NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S:天体撮影:総論

ハチロクサンは野鳥撮影用に購入しましたが、考えてみると800mmでF6.3なので、実は有効口径127mm、焦点距離800mmのちょっと良い望遠鏡なのです。

屈折望遠鏡はずいぶん昔に買ったタカハシFC-76があります。口径76mm、焦点距離600mmながら大変良い望遠鏡で、40年ほども前になりますが火星や木星、土星、月面など、ずいぶんと楽しませてくれました。口径254mmのシュミカセよりも良く見えて驚いた記憶があります。

FC-76は後玉にフローライトを使った2枚玉の単純な構成ながらあれだけ良く見えたので、口径127mmで14群22枚(EDレンズ3枚、SRレンズ1枚、PFレンズ1枚、ナノクリスタルコートあり、最前面のレンズ面にフッ素コートあり)という華々しい構成のハチロクサンは遥かに良く見えるのではないかと期待してしまいました。

もちろん、望遠鏡は対物レンズで拡大した像をさらに接眼レンズで拡大して観察するので、カメラのレンズとは単純に比較はできませんが、望遠鏡でも接眼レンズを使用せず、対物レンズのみを使用した直焦点撮影という技法があり、まさにカメラレンズと同じ使い方です。星雲や星団、月面など、視直径が比較的大きな天体を撮影するときによく使われます。
惑星などの撮影はアイピースや撮影用レンズで拡大して撮影するのが一般的ですが、無理を承知でハチロクサンでどこまで天体撮影ができるのか試してみました。

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手持ちで惑星撮影

昔は天体撮影は赤道儀を用意したり極軸を調整したりして意外とハードルが高いものでしたが、ハチロクサンは手持ち撮影ができる800mmです。明るい惑星は長時間露光の必要がないので、気軽に手持ちで惑星が撮れるかもしれません。
DXフォーマット+2倍テレコンで2400mm相当になります。VRのテストも兼ねて、手持ちでどこまで天体を写せるか限界に挑戦してみました。

木星

2倍テレコンで木星の縞は写ることが分かったので、欲を出して手持ちで木星の大赤斑が写るかどうかテストしてみました。

土星

木星が写るなら土星も写るだろうということで、写してみました。土星の環にはカッシーニの間隙と呼ばれる黒い帯があります。2倍テレコン付けて手持ち撮影でカッシーニの間隙が写るかどうかチャレンジです。


月くらいの大きさであれば、800mmのDXフォーマットの1200mm相当で十分撮れる画角になります。天体撮影と言っても、星野写真や暗い星雲などの撮影とは異なり、惑星や衛星はかなり明るいので、比較的高速シャッターが使えます。ハチロクサンはF6.3と、焦点距離800mmの望遠鏡としては明るいので、手持ちで撮れてしまいます。

2022年11月8日、皆既月食中の月に天王星が隠されるという大変珍しい現象が起きました。せっかくなので、Z9+ハチロクサンで撮影してみました。

カメラ関連

Nikon Z 9 ボディ

野鳥撮影にも最強のパフォーマンスを発揮するミラーレスフラグシップです。被写体検出機能で野鳥も認識して目にフォーカスを合わせてくれます。本格的に野鳥撮影をする方にはおすすめです。
FTZ-IIを介して今までのFマウントの超望遠レンズも問題なく使えます。ZマウントのNIKKOR Z 800mm f/6.3 VR Sとの組み合わせは5.5段のVRが効き、800mm(DXで1200mm)ながら手持ち撮影が可能になります。



Nikon FTZ II


予備バッテリーEN-EL18d


予備バッテリー室カバー


L型ブラケット


液晶保護ガラス

メディア



静止画メイン推奨
165GB


大容量
325GB


動画メイン大容量
650GB


LEXARのCFexpress type B
128GB


動画メインのプロの方向けNikon純正
660GB

標準ズーム



24-120mm f/4 S
イチオシ標準ズーム


24-50mm f/4-6.3


24-70mm F/2.8 S


Z 24-70mm f/4 S


28-75mm f/2.8

単焦点レンズ



NIKKOR Z 20mm f/1.8 S


NIKKOR Z 24mm f/1.8S


NIKKOR Z 50mm f/1.2S


NIKKOR Z 85mm f/1.8S


NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S

野鳥撮影用おすすめ超望遠レンズ(Zマウント)

NIKKOR Z 800mm f/6.3 VR S

位相フレネルレンズ採用の小型軽量の800mm単焦点レンズです。全長385mm、重量約2385gで、800mmの超望遠レンズとしては驚異的な軽さです。5段分(Z9との組み合わせでは5.5段)のVRにより、手持ち撮影が可能です。DXフォーマットで使用すると1200mmF6.3相当となります。野鳥撮影に威力を発揮します。
1.4倍、2倍のテレコンを使用しても画質の劣化が少なく、FXで1120mmF9、1600mmF13、DXで1680mmF9相当、2400mmF13相当となります。

Zマウント純正テレコンバーター



Nikon Z TELECONVERTER TC-1.4X


Nikon Z TELECONVERTER TC-2.0X

野鳥撮影用おすすめ超望遠レンズ(Fマウント)



AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR


NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VR


マウントアダプターFTZ2
著者
Yama

大学卒業後しばらくは建築設計に従事。その後人工知能の研究所で知的CADシステムやエキスパートシステムを開発。15年ほどプログラマをしていましたが、管理職になるのが嫌で退職。現在は某大学の非常勤講師(情報学)、動物医療系および野鳥写真家、ウェブプログラマ、出版業などをしながら細々と暮らしています。

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